上敷きとは、畳表に畳縁を付けただけの敷物です。和室の畳を保護するために使用したり、カーペット代わりに使われます。天然イ草を使用した畳表を使ったものがほとんどですが、カラーの畳表を使った上敷きも登場しています。
上敷きは、天然素材のイ草を使用することから、イ草の品質によって価格が変わります。
イ草の収穫は年に一度だけですので、収穫された年によって出来不出来も多少あります。
お寺や高級住宅に使われる上敷きや、畳店が一般向けに販売する上敷き、ホームセンターで販売される上敷きなど品質に大きな差があります。
畳や上敷き(ござ)に使われるイグサは農産物であり、すべてが均一ではありません。
イ草の品質に大きく関わる点
イ草は140cmくらいの長さになり、畳に使用されるのは中心部分の90cm〜110cmの部分になります。
イ草の根は白く、先は茶色がかっています。
中心部分は濃い緑色で、中身は綿のようになっています。
イ草の芯の充実具合、一本一本が緑色で均一であるなどが重要です。
長いイ草でも、緑色が部分的に黒くなっているイ草もあり、日焼けすると黒くまだら模様に変色けすることもあります。
高級なイ草とは
- 長い
- 色が均一
- 身が充実している
- 高級なイ草を使用することで、最大サイズの畳を製作しても根の部分の白さは気になりません。
安いイ草とは
- 短い
- 色が黒い部分がある
- 根の白い部分が多く、緑色の部分が少ない。
- 先が茶色
- 細い
イ草を織機で織ることで畳表になります。
【上級品の畳表】
変色したイ草の混入もなく、イ草の太さが揃っていて色も均一です。
【中級品の畳表】
畳縁が付く長さまで緑色ですが、若干イ草の太さや色にバラツキが出てきます。
【下級品の畳表】
根に近い部分と枯れた先の部分が混じって来ています。変色後は黒いイ草が目立ちます。耐久性も劣ります。
イ草の長さについて
短いイ草を使用すると根の部分や先の部分が畳の表面に出やすい。
日焼けも綺麗に黄金色にならずまだら模様になりやすい。
ですから価格が安いのです。
畳は納入時点で青々していますが、日焼けすると
高級なイ草の用途
- 寺社仏閣
- 高級住宅
- 注文住宅
普及品のイ草の用途
- 一般住宅
- 分譲マンション
- 上敷き
短いイ草の用途
- 賃貸住宅
- イ草座布団
- イ草雑貨
- 短い草は賃貸アパートなど回転の早い畳に使用されます。
- 下級品の上敷き(ござ)
3ヶ月もすると日焼けによる変色が始まり価格差以上に見た目が変わります。
短い草の畳では、10年も20年も畳を使用する一般家庭では耐久性が持たないのです。
用途によって畳のグレードを畳屋さんと相談していただきたいです。
弊社では120cm以上の長いイグサを使用しております。
長いイ草の真ん中部分だけを贅沢に使用することで美しい畳に仕上げています。