イ草の違いが畳(たたみ)の違い。
畳の表面は、イ草で織られた畳表という材料です。
イ草の良し悪しが畳表の品質に大きく影響します。
基本的には以下の3点です。
- 見た目
- 耐久性
- 日焼けした後の変色具合
イ草の収穫は、年に一度だけ
農産物であるイ草は毎年冬の寒い時期に植えられ、夏に収穫されます。
年に一回だけの収穫ですので、穫れる年によって出来不出来があります。
短い草しか収穫できない年もあり、そのような不作の年は、長く品質の良いイ草は、市場の入札で高値になります。
年々、イ草農家も減少し、品質の良いイ草の確保が難しくなっています。
イ草の長さの違いは、用途で使い分けています。
イ草は、根の部分が白く、真ん中は緑色で、先にいく程に茶色になります。畳表を織る専用の織機で製造します。
短いイ草で織られた畳表ほど、白い根と先の茶色の部分が混じりやすくなります。
イ草の長さと品質によって使用する目的が変わります。
普及品以下の畳お手もにできないようなイ草は、民芸品やイ草座布団、ゴザ、ホームセンター用になります。
弊社ではイ草の質にこだわり畳を製作しています。基本的には上級品以上のイ草のみを使用しています。
下級品の畳表
下級品は、賃貸アパートなどサイクルの早い物件に使います。
経糸には綿糸を使っています。耐久性はあまり無く日焼けして変色すると黒いイ草が混じることがあります。
中級品の畳表
中級品は、分譲マンション、建売住宅、など一般的な物件に使う畳表です。
経糸には綿糸を使ったものが多いです。
平均的な耐久性で、若干畳の端に根の白い部分が混じることもあります。
上級品の畳表
注文住宅や高級マンション、お寺など見た目も耐久性も要求されるような物件に上級品の畳表を使用します。
主に経糸に麻糸を使い、イ草の本数を多く織り込むことで、畳目の山がくっきりとし、品のある美しい畳表です。
数年後には黄金色に綺麗に変色します。和心本舗はこのランク以上のみ使用しています。
最高級品の畳表
イ草の中でも長く実の充実したものだけを選別し、麻糸で織られています。
畳の端から端まで均一な色合いでイ草の打ち込み本数も多く畳目の山がハッキリしています。
耐久性は抜群で、数年後には黄金色に綺麗に変色します。